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Topics 令和6年度進路講演会

 11月26日(火)5・6限に進路講演会を実施しました。今年度は、東京大学総長特任補佐・先端科学技術研究センター副所長で身体情報学の研究をされている稲見昌彦先生をお招きし、「超人を作る」という演題のもと御講演いただきました。

 

 まずは、研究の原点となる科学に興味を持った幼少期の話から現在の研究に至るまでの経緯を、御自身の経験や影響を受けた本の話などを交えながらお話していただきました。大学時代に浦和高校出身の友人と出会っており、稲見先生と浦和高校とのつながりも垣間見えました。

 

 研究については、腕を増やすロボットアームや機械の指を1本増やすことによる身体感覚の変化などの身体拡張の話やAIを用いたトレーニング法、それを応用・活用したスポーツを生み出していることなど、内容は様々な分野を横断しており、どのお話も非常に興味深いものでした。活用されている例も多く取り上げてくださり、研究と現実の結びつきが伝わるようにお話しくださいました。また、オンライン上で東京大学を歩くことができたり、講義も聞くことができるメタバース工学部についても紹介してくださいました。一貫して、自分の興味をスタートとして研究が始まっており、それが世の中を良くしていることにつながっているところが印象的でした。

 

 最後に、今後発展していくAIと人間社会と関わりについて、「自在化」というキーワードのもと、AIは自分のやりたいことを支えるものとして活用していくということ、人間の全てが取って代わるわけではないことを説いておりました。不確定要素で溢れる将来に向かって、AIの発展とともに歩んでいく今の生徒にはとても響いた言葉だと思います。

 

 質疑応答では、生徒の質問に時間いっぱい対応していただき、どの質問にも御自身の考えを交えて真摯にお答えくださいました。