英国からの便り 4,5月号
こんにちは、糸井太一です。新入生の皆さんご入学おめでとうございます。僕達の長期派遣ももうすぐ一年が経とうとしています。この一年間は、新型コロナウィルス感染拡大状況下での渡英から始まり、東京(夏)・北京(冬)オリンピックやロシアのウクライナ侵攻など世界中に影響を及ぼす出来事が続いて、僕自身世界市民であることを強く意識した年でもありました。ロシア系の親友のいる僕にとって、特にウクライナ侵攻のニュースには心を痛めていますし、物理的にも精神的にも世界が近くなった現在だからこそ、世界の平和と幸せを地球上の皆が等しく望むことを心より願っています。
さて、日本では新学期が始まったところですが、こちらでは三学期Trinity Termになりました。今年の春は晴れの日が多いのですが春の暖かさと冬のような寒さが交互にやってきて、気温差の激しい毎日を送っています。今年からEU加盟国でサマータイムを廃止予定だったのでイギリスではどうなるのかと気になっていましたが、結局EU各国でも廃止を見送られ、イギリスでもBritish Summer Timeになり日本との時差は8時間になりました。今回は来春の大学入試に向けて既に始まっている具体的な準備などの学校生活について書いていこうと思います。
Whitgift校ではイースター休暇が終わり、Trinity Termが始まるとすぐにInternal Exam(IBの模擬試験)がありました。これらの結果から大学へ提出する成績Predicted gradesが決まります。通常は、来年5月のIB Final Examのスコアで大学の合否が決まりますが、前回号で飯島君が説明してくれたイギリスの大学受験の出願に必要なPersonal Statementと共にとても大事な選考資料になります。今回の模試を受けてみて、僕は出題の多いエッセー問題への練習がもっと必要だと痛感しました。Internal Examが終了すると直ぐに、自分で決めたテーマに合わせてIA(コースワーク/言語以外の4科目)の本格的な実験が始まりました。興味のあるテーマで実験ができるのは楽しい反面、自分で考え悩むことも多くて大変です。教科担当の先生やTechnicianの方々にお世話になりながら、最終レポートの提出へ向けて進めています。僕の周りで面白そうなテーマは、「惑星の公転軌道と移動した点を結んだ直線とでできる面積が常に一定であることの証明」で、彼は毎日パソコンの前でずっとじっとしています。IB スコアは45点満点で、6科目(7点満点)の合計42点とExtra Points 3点ですが、IAは各科目のスコアの約20%を占めるのでFinal ExamのIBスコアに大きく影響します。こちらでの勉強では、なかなか成果が上がらずもどかしい教科もありますが、先生方に手厚いサポートをいただき少しずつ向上していけたらと思います。また、Extra Points 3点になるEE(Extended Essay)やToK(The Theory of Knowledge)の学習も本格化してきて、どんどんやることが増えています。EEは4,000語の論文で、科目に縛られないで自由にResearch Questionを決めて実験や調査をして、論文を書き上げます。ToKはエキシビションと1,600語のエッセーで、知識について深く考察します。知識の種類の違いや習得方法の違いなどを論じていくもので、来月には早速一回目のドラフトを提出しなければなりません。どちらも長い時間を要するので、まだまだ忙しい日々は続きそうです。それから、大学出願サイトUCASへ入力するPersonal Statementの為に、Work ExperienceやResearch、 Readingなど夏に向けての課題も先生方から沢山指導していただくことになります。今後、更に追加試験Additional Testingや面接Interviewなども待ち受けています。
忙しい毎日を送っている今の僕にとってのリラックスタイムは、ピアノ練習とサッカー練習です。ピアノは全くの初心者ですが、先生に褒められたことが嬉しくて練習に励んでいます。また、最近Whitgift校でのサッカー人口が増えてきて、クラブ活動だけでなくBoarding Houseの有志など週3回ゲームを楽しんでいます。IBコース以外の友人も増えて、様々なバックグラウンドを持つ人々との交流を広げる貴重な機会をくれるサッカーをこれからも続けていきたいと思います。他に良い気分転換になっているのはCASの一環として始めたMath Clinic(数学の補習授業)でのボランティアです。最近は同級生Year12~13の参加者が増えてきたので、分かりやすく教えるコツを必死に予習する必要があり、自分にとっても良い勉強になっています。
先日のイースター休暇ですが、やっと前回のクリスマス休暇に予定していたロンドン観光ができました。Buckingham Palace、Big Benはもちろん、テムズ川のPrivate CruiseでLondon Bridgeなど川からの眺めを体験したり、Orbit Towerからの眺望を楽しんだり、5日間のロンドンを満喫できました。休暇中に僕の誕生日があったので、ホームステイ先の皆やガーディアンからケーキやカード、プレゼントのお祝いをいただきました。イギリスで迎える最初の誕生日でしたが、とても思い出に残る嬉しい日になりました。こんなに恵まれた環境でWhitgift校へ長期派遣させていただき、多くの方々から支援していただいていることへの感謝の気持ちをより一層心に刻みました。
今まで飯島君と一緒に英国からの便りを一年間投稿させていただきましたが、皆さんが留学生の生活を具体的にイメージして留学を身近に感じ、興味を持っていただく一助になればとても嬉しいです。今回も読んでいただきありがとうございました。夏には日本へ一時帰国する予定です。一年ぶりの日本での生活を楽しみにしています。
(写真)Cruise観光のLondon Bridge、Buckingham Palaceの騎馬隊、Whitgift校の孔雀
For the English version of our school "About Us" page, click here.
ラグビー部 全国大会出場記念 グッズ販売のお知らせ
〇記念DVD(県大会から全国大会までの試合の様子を収録) テレビ埼玉作成
〇応援小旗・マフラータオルセット 同窓会作成
御購入を希望される方は、同窓会 麗和会館までお問い合わせください。
※県立高校のHPへのアクセスが多く、本校のHPが接続されない場合、『浦和高校緊急情報発信サイト』がご覧いただけます。
※PCやスマートフォンに、下記のリンク先を登録していただくことを推奨します。
(https://sites.google.com/a/urawa-h.spec.ed.jp/info/)
埼玉県立浦和高校 同窓会HP
姉妹校 whitgift校(英国)
(ウィットギフト校HP)
スーパーグローバルハイスクール
公式ページ
ラグビー部事故受傷者を支える会
(同窓会HP内)
県公立高校へのリンク
埼玉県教育委員会
埼玉県生徒指導課
埼玉県総務課「学力の向上」ページ
文字
背景
行間